エアラインのお仕事

空港保安検査員

内容をまとめてCHECK

  • 空港保安検査員とは

    飛行機に乗るお客様の荷物に危険物がないかを確認する職業。

  • 空港保安検査員の主な仕事内容

    X線検査装置や金属探知機などを使用して手荷物検査を行う。

  • 空港保安検査員になるには

    空港警備業務を請け負う警備会社に就職する。

空港保安検査員とは

飛行機に乗るお客様の荷物に危険物がないかを確認する仕事。

空港保安検査員とは、飛行機を利用するお客様がチェックインカウンターで預けたり機内に持ち込んだりする荷物に危険物がないかを確認する職業です。国内線国際線を問わず、保安検査場などでお客様一人ひとりに対して検査を行います。保安員として毅然とした態度で緊張感のある業務を遂行しながらも、お客様一人ひとりに丁寧かつ誠実に対応する接客の能力も求められます。ハイジャックやテロを未然に防ぎ、お客様が安全かつ安心して飛行機を利用できるようにすることが一番の役割です。

空港保安検査員の主な仕事内容

X線検査装置や金属探知機などを使用して手荷物検査を行う。

飛行機には搭乗前に預ける手荷物と機内に持ち込む手荷物それぞれに、預けられるものと預けられないものが決められています。何が禁じられるかは、国内線と国際線でも違いがあります。危険なものが飛行機に持ち込まれることがないように、確実に検査することが空港保安検査員の仕事です。最新技術が備わった装置を用いて検査を行う空港もあります。

預け入れ手荷物検査

お客様がチェックインカウンターで預けたスーツケースなどの手荷物に危険物がないかを確認します。保安検査場とは別のお客様からは見えない場所で、ベルトコンベアで運ばれる預け入れ手荷物を爆発物検査装置やX線検査装置に通して、荷物の中身を確認します。荷物を開けて確認する必要がある場合は、搭乗口でお客様立ち会いのもとで実施します。

手荷物の検査

保安検査場で、飛行機に搭乗するお客様の機内持ち込み手荷物を検査します。必要に応じてお客様に上着や靴を脱いでアクセサリーを外すように伝え、パソコンやスマートフォンなどの電子機器、金属類、液体物などを鞄から出して別のトレーに載せるように案内します。手荷物をX線検査装置に通して、荷物の中に刃物や爆弾、燃えやすいものや凶器になり得るものがないかを確認します。場合によって鞄を開けて目視で確認します。

ボディチェック

お客様が危険物を身につけていないか、ゲート型の金属探知機やボディスキャナーなどを使って検査します。ベルト、ポケットの中のスマートフォンやカギ、財布などを事前に取り出してもらい、お客様をゲートへ誘導します。反応があった場合は、再検査や接触検査を適宜行います。

空港保安検査員になるには

空港警備業務を請け負う警備会社に就職する。

空港保安検査員になるには、空港警備業務を請け負っている警備会社に就職することが一般的です。お客様は国籍や年齢も違えば、ビジネスや旅行など飛行機に乗る目的もさまざまで、検査に不安や緊張を覚える人もいます。どのお客様、どんな状況でも、冷静に丁寧に接する姿勢が大切です。小さな危険も見逃さない注意深さと責任感、チームで協力して行う協調性も重要になります。

必要なスキルや知識

語学力

さまざまな国のお客様が飛行機を利用します。例えば機内に持ち込めないものがあることを海外のお客様に説明する時、言葉が分からないとお客様の話を理解できず十分な説明ができません。英語や中国語などを話せると、海外のお客様とのコミュニケーションに役立ちます。

体力

乗客が必ず通過する場所なので混雑して行列になることが多く、団体旅行や繁忙期は特に乗客が増えるため、検査が立て込むことがあります。どんな時でもスムーズな誘導、集中力や判断力を途切れさせないように基礎体力が欠かせません。

チームワーク

空港保安検査員は、複数人で役割を分担して検査します。主に、保安検査場に来たお客様の搭乗券を確認して案内する係、X線検査装置を通過する荷物の映像を見る係、検査が必要なものを仕分ける係、鞄を開けて直接調べる係、ボディチェックを行う係があります。例えば一人が鞄を開ける開披検査に時間がかかっていれば、手の空いている人が次のお客様を誘導するなど、臨機応変に協力し合って検査を進める必要があります。

空港保安検査員の資格・試験情報

入社後に、社内資格や空港保安警備業務検定を取得する。

空港保安検査員になるために、事前に持っておかなければならない特別な資格はありません。入社後、モニター検査を行うための社内資格を取得する必要があります。また、保安検査場には国家資格である「空港保安警備業務検定」の1級保持者を一人配置すること、X線検査装置が設置されている場所には1級または2級の資格保持者を一人以上配置することが決められています。こちらも入社後に必要に応じて取得していくことになります。

空港保安検査員のやりがい

お客様の安心安全な空の旅を守る、使命感を得ることができる。

飛行機は乗り物の中で最も安全と言われていますが、その一端を担っているのが空港保安検査員です。乗客の身体や手荷物を徹底的に確認して機内に持ち込ませないようにすることで、安心安全な空の旅を守っている使命感や充実感を得ることができます。多くのお客様と接する中で、感謝や激励の言葉を直接受け取ることも日々の喜びとなるでしょう。空港保安検査員は、地上で飛行機の安全運航を支える砦として、やりがいに満ちた職業です。