バンケットスタッフとは
披露宴でゲストへ料理や飲み物の配膳を担当する仕事。
バンケットスタッフとは、ブライダル業界においては結婚式の披露宴やパーティー会場でサービスを担当するスタッフを指します。「バンケット」とは「宴会」という意味で、お客様であるゲストに料理や飲み物を提供することが主な役割です。レストランなどのホールスタッフと似ていますが、ブライダル業界のバンケットスタッフは、披露宴のタイムスケジュールに従って、他のスタッフと息を合わせて一斉に各テーブルに同じ料理を提供するなど、披露宴を成功させる主要な構成員であることが特徴です。
バンケットスタッフの主な仕事内容
新郎新婦に代わって、披露宴の間ゲストのおもてなしを行う。
バンケットスタッフの仕事内容は、新郎新婦に代わって披露宴中にゲストをおもてなしすることです。メイン業務となる料理や飲み物の配膳はもちろん、披露宴の準備から本番、後片付けまで、責任者であるキャプテンの指示のもとでゲストが楽しめる空間づくりを行います。
披露宴の前に、会場の準備を担当します。テーブルや椅子の配置、テーブルクロスやチェアカバー、装飾、食器、グラス、カトラリー、メニュー、席札、引出物など、決められたレイアウトやゲストの席次表に沿って正確に美しく整えます。バーカウンターのドリンクの準備も行い、披露宴開始後にスムーズに提供できるように備えます。披露宴の終了後は、片付け作業も担当します。次の披露宴が控えている場合もあるので、テキパキと進めます。
披露宴のプログラムに従って、順番に料理を配膳します。料理の内容を説明してゲストに楽しんでもらうのはもちろん、ゲストによってアレルギーに配慮したメニューや特別なメニューを提供することもあるため、慎重に対応します。料理を下げる際には、ゲストのペースに合わせて行います。また、飲み物はゲストの注文を伺いながら随時提供しますが、プログラムの進行に支障が出ないように気をつけます。
新郎新婦の入退場、ウェディングケーキ入刀、余興など、披露宴のプログラムに合わせてゲストと一緒に拍手や手拍子をして会場を盛り上げます。また、常にゲストの様子に目を配り、寒そうな人にブランケットを渡したり、お手洗いへ案内したり、写真撮影に協力したりと、ゲストが披露宴の間快適な時間を過ごせるようにサポートを行います。
バンケットスタッフになるには
披露宴にふさわしいマナーや柔軟な対応力が望まれる。
バンケットスタッフになるには、結婚式場やゲストハウスなどの施設を運営している会社、結婚式をプロデュースする会社に就職するか、人材派遣会社に登録することが一般的です。未経験でも応募可能な場合も多いですが、丁寧な言葉遣いや美しい立ち居振る舞い、正しい接客マナーが求められるため、ブライダルやホテルの専門学校で学ぶと実践的なスキルを身につけることができます。
必要なスキルや知識
料理や飲み物を提供する際には、正しいテーブルマナーや配膳の技術が求められます。お皿やグラスの持ち方、置き方、下げ方、飲み物の注ぎ方など、一つひとつの所作を正確かつ美しく行うことで、ゲストに高品質なサービスを提供でき、披露宴全体のクオリティを引き上げます。
キャプテンの指示のもと、バンケットスタッフ同士でタイミングを合わせて配膳やプログラム進行のサポートを行う必要があります。また、キャプテンやバンケットスタッフ以外にも、ウェディングプランナー、司会者、音響スタッフ、キッチンスタッフなど、多くの職種と連携し、チーム一丸となって披露宴を進めることが大切です。
会場全体に目を配り、ゲストからの質問やリクエストに対して丁寧に対応する能力が必要です。また、披露宴はタイムスケジュール通りに進行しないこともあります。突発的な出来事に対しても、落ち着いて周囲とコミュニケーションを取り、臨機応変に行動できることが望まれます。
バンケットスタッフの資格・試験情報
必須資格はないが、採用やスキル向上に役に立つものも。
バンケットスタッフになるために必要な資格はありません。接客サービスに関連する資格は、採用やスキル向上に繋がります。
バンケットスタッフのやりがい
新郎新婦やゲストの幸せな笑顔を見届け、自己成長も感じられる仕事。
バンケットスタッフのやりがいは、新郎新婦やゲストの特別な一日を支えることにあります。新郎新婦にとっては、長い時間をかけて準備してきた大切な日であり、ゲストも期待に胸を膨らませて出席しています。一度きりのイベントに携わるプレッシャーはありますが、披露宴のスムーズな進行に貢献し、新郎新婦やゲストの幸せに溢れた笑顔や感動の瞬間を間近で見届けると、大きな喜びと達成感を味わうことができます。また、華やかでフォーマルな現場で働くことで、マナーや対人スキルが磨かれるため、バンケットスタッフは、幸せと自己成長を感じられる仕事と言えます。
