ブライダル音響スタッフとは
結婚式のBGMなどの音響演出を担当する仕事。
ブライダル音響スタッフとは、結婚式や披露宴で流すBGMなどの音響演出を担当する職業です。音響オペレーターやPAと呼ばれることもあります。PAはライブやコンサートでマイクやミキサーなどの音響機材を操作する職業ですが、ブライダル音響スタッフの場合は一般的なPAほどの高度な技術は求められないことが多いです。また、会社によっては音響だけでなく照明や映像の機器操作を担当することもあり、結婚式の演出に欠かせない重要な仕事です。
ブライダル音響スタッフの主な仕事内容
最適な音量やタイミングで、会場を音楽で盛り上げる。
ブライダル音響スタッフの仕事のメインは結婚式当日です。それまでに打ち合わせや、当日のプログラムに合わせた曲リストが会場から共有されるので、事前に頭に入れて披露宴での準備をどう進めるかや、本番でどのように演出するかを考えておきます。当日会場に着いたらテキパキと機材の準備を行い、会場のスタッフと進行を確認します。本番ではタイムスケジュールや現場を見ながら、披露宴の雰囲気を演出します。
結婚式の数ヶ月前に、新郎新婦、ウェディングプランナーと打ち合わせを行い、結婚式のプログラムに合わせて流す曲を選びます。二人の希望するイメージをヒアリングし、会場が所有しているBGMリストなどから曲を提案し、リストにない曲は音源の準備を確認します。※会場によっては新郎新婦との直接の打ち合わせにブライダル音響スタッフが同席しないこともあります。
披露宴が始まる前に、ミキサーなどの機材の動作チェックやマイクテストを行います。曲のプレイリストや音のボリューム、照明や映像も担当する場合は、ライティング、DVDプレイヤー、プロジェクターの操作、映像が問題なく流れることなどを入念に確認します。現場責任者であるキャプテンやブライダル司会者と進行や注意点などを打ち合わせします。
入場、乾杯、ウェディングケーキ入刀、中座、再入場、余興、花嫁の手紙、退場のBGMはもちろん、入場前や歓談中のBGMも、タイムスケジュールに沿って間違いなく流していきます。重要なのはタイミングと音量。例えば、入場では扉が開いた瞬間に音量が上がって曲の歌い出しやサビなどが流れると、入場シーンがより一層印象的になります。披露宴の間は、ゲストの様子や司会者の進行を見ながら音量などを調整し、披露宴が終わるまで会場を音楽で盛り上げます。
ブライダル音響スタッフになるには
音響機材の知識とホスピタリティ精神が重要。
ブライダル音響スタッフになるには、結婚式の音響を担当する会社に就職することが一般的です。未経験からでも挑戦できますが、ブライダルや音響について知識や技術を学べる専門学校へ進学すると、仕事の役に立つでしょう。基本的には披露宴の間は立ち仕事になるので、体力や集中力も必要になります。
必要なスキルや知識
ミキサー、マイク、スピーカー、エフェクターなどの音響機器を操作するための知識とスキルが必要です。通常の操作方法に加えて、トラブルが起きた時の解決方法も理解しておくことが肝心です。音響以外にも照明や映像のオペレーションを担当する時は、照明機材や映像機器、映像編集の知識なども求められます。
披露宴を成功させるためには、ウェディングプランナー、キャプテン、ブライダル司会者など、披露宴に携わる会場スタッフ全員との連携が欠かせません。照明や映像スタッフが他にいる場合は、タイミングを合わせて演出することもあるので、コミュニケーション力が重要です。
会場がにぎやかな場合は会話の邪魔にならないように音量を下げたり、雰囲気を盛り上げたい時は音量を上げたりと、会場の空気に合わせて柔軟に対応し、新郎新婦やゲストにとって心地よい空間を提供しようとするホスピタリティ精神が、より良いサービスの提供に繋がります。
ブライダル音響スタッフの資格・試験情報
必須資格はなく、現場経験が成長に繋がる。
ブライダル音響スタッフになるために必要な資格はなく、現場で経験を重ねることが成長に繋がります。以下の資格をはじめ、自身の能力を高めることに役に立つ資格はさまざまあるので、必要に応じて活用してみましょう。
ブライダル音響スタッフのやりがい
音楽で結婚式を感動に包む瞬間が、大きな喜びになる。
ブライダル音響スタッフのやりがいは、結婚式という新郎新婦にとって人生で特別な一日に、音楽を通じて感動を提供するお手伝いができることにあります。音楽のタイミングやボリュームをコントロールして、ケーキ入刀や新婦の手紙など思い出に残るシーンを盛り上げ、会場全体を一体感に包む瞬間が大きな喜びとなります。新郎新婦が準備を重ねてきた記念すべき日に失敗できないという緊張感はありますが、その中で他のスタッフと連携して臨機応変に対応しながら成功させることは、他では味わえない達成感や幸福感を得ることができるでしょう。